「もう一つの日本」を求めて

「もう一つの日本」を求めて

《「もう一つの日本」を求めて》是現代書館出版的圖書,作者是井上 隆史

基本介紹

  • 書名:「もう一つの日本」を求めて
  • 作者:井上 隆史
  • 出版社:現代書館
  • 出版時間:2018年2月15日
  • 頁數:237 頁
  • 裝幀:単行本
  • ISBN:9784768410127
內容簡介
三島由紀夫『豊饒の海』は社會的事件ともなった1970年の自衛隊での自決直後に完結した遺作ということもあり大きな話題となったが、全4巻の大著ということもありきちっとした読み解きがなされているとは言いがたい。本企畫のねらいは、様々なテーマを內包している大作を、作品の重要な背景のひとつでもある高度経済成長の後、長い不況に陥り、さらには東日本大震災と原発事故を経た21世紀の日本を見通していたかのような予見的な作品と考えるという一點を基調にして読み直すことにある。この大作で終局に示される「虛無の極北」-進歩主義の果てにたどりついたブラックホールのような世界観は、日本に限らず現代社會すべての人々の深層に共通する感覚と言っても良いだろう。その狀況を越えて、目の前に現前している世界とは別の「もう一つの日本」を探すための水先案內として三島の大著を読み直すということを試...(展開全部) 三島由紀夫『豊饒の海』は社會的事件ともなった1970年の自衛隊での自決直後に完結した遺作ということもあり大きな話題となったが、全4巻の大著ということもありきちっとした読み解きがなされているとは言いがたい。本企畫のねらいは、様々なテーマを內包している大作を、作品の重要な背景のひとつでもある高度経済成長の後、長い不況に陥り、さらには東日本大震災と原発事故を経た21世紀の日本を見通していたかのような予見的な作品と考えるという一點を基調にして読み直すことにある。この大作で終局に示される「虛無の極北」-進歩主義の果てにたどりついたブラックホールのような世界観は、日本に限らず現代社會すべての人々の深層に共通する感覚と言っても良いだろう。その狀況を越えて、目の前に現前している世界とは別の「もう一つの日本」を探すための水先案內として三島の大著を読み直すということを試みる。 白百合女子大學教授。1963年橫浜市生まれ。東京大學文學部卒業。三島由紀夫文學館研究員。主著に『三島由紀夫 幻の遺作を読む―もう一つの「豊饒の海」』(光文社)、『三島由紀夫「豊饒の海」VS野間宏「青年の環」―戦後文學と全體小説』(新典社)、『決定版三島由紀夫全集42年譜・書誌』(共著、新潮社)、『津島佑子の世界』(編著、水聲社)などがある。

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