《源氏物語と日本人》是岩波書店出版的圖書,作者是[日] 河合隼雄,[日]河合俊雄
基本介紹
- 中文名:源氏物語と日本人
- 作者:[日] 河合隼雄、[日]河合俊雄
- 出版時間:2016年6月17日
- 出版社:岩波書店
- 頁數:336 頁
- ISBN:9784006003449
- 定價:1300 日元
- 裝幀:平裝
- 叢書:岩波現代文庫·學術
內容簡介
心理療法家・河合隼雄から見た,日本屈指の王朝物語である『源氏物語』とはどんなものであったのか? そこには,どのような日本人の心の世界が描かれていたか? 『源氏物語』の主役は,実は光源氏ではなく紫式部だった? 臨床心理家獨特の読みによって,母性社會日本を生きる現代の日本人が直面している問題を解く鍵を提示する.(解説=河合俊雄) ■編集部からのメッセージ 今月から、〈心理療法〉コレクション、〈子どもとファンタジー〉コレクションに続く河合隼雄コレクションの第三弾・〈物語と日本人の心〉コレクションが始まります。その第一冊目となる本書は、河合隼雄が晩年になって日本古典の面白さに目を開かれ、獨自の心理學的な読み方を切り開くきっかけともなった『源氏物語』をテーマにして書かれたものです。 1994年、プリンストン大學に二か月間客員研究員として滯在した折、著者は『源氏...(展開全部) 心理療法家・河合隼雄から見た,日本屈指の王朝物語である『源氏物語』とはどんなものであったのか? そこには,どのような日本人の心の世界が描かれていたか? 『源氏物語』の主役は,実は光源氏ではなく紫式部だった? 臨床心理家獨特の読みによって,母性社會日本を生きる現代の日本人が直面している問題を解く鍵を提示する.(解説=河合俊雄) ■編集部からのメッセージ 今月から、〈心理療法〉コレクション、〈子どもとファンタジー〉コレクションに続く河合隼雄コレクションの第三弾・〈物語と日本人の心〉コレクションが始まります。その第一冊目となる本書は、河合隼雄が晩年になって日本古典の面白さに目を開かれ、獨自の心理學的な読み方を切り開くきっかけともなった『源氏物語』をテーマにして書かれたものです。 1994年、プリンストン大學に二か月間客員研究員として滯在した折、著者は『源氏物語』に沒頭することができた、といいます。確かに『源氏物語』は、著者がそれまで読んだどの王朝物語より抜きんでて面白かったのですが、ひとつ気になることがありました。それは、主人公であるはずの光源氏その人の姿がどうも影が薄い、ということです。読み進んでいくうちに、著者は「これは光源氏の物語ではなく、紫式部の物語なのだと思うようになった」のです。そして、読み終わったときには、「千年以上も前に、これだけ「個」ということを追求した一人の女性がいたという事実に興奮してしまって、しばらく眠ることができなかった」といいます。 心理療法というのは、「個々の人間がいかに自分の人生を生きるか、ということに直接かかわる仕事である」と著者はいいます。現代の日本人は、「好むと好まざるにかかわらず、西洋近代の影響を受けている」が、「日本的な生き方を知らず知らず身につけている」のではないか、とうのが著者の考え方で、西洋近代を超える努力をするときに、「日本の物語に語られている古い知恵が、あんがい役に立つのではないか」という期待を持って日本の古典文學を読んでいます。 幸いなことに『源氏物語』は、そのような著者の期待に応える素晴らしい作品であり、「これを、紫式部という一人の女性の自己実現の物語として読むときに、現代人にとって役立つことは大いにあると思った」といいます。それは、「この物語全體の構図が、女性による「世界」の探求の結果として読みとれる」ということだといいます。 西洋近代の學問は、圧倒的に「男性の目」を中心に成立してきました。しかし、「世界を「男性の目」だけではなく、「女性の目」で見ることが大切であるという主張が、近代を超えようとする歐米の學者の中に認められるように思う」と著者がいうように、このような読み方は現代の日本人にとって、大いに意味があるものだと思います。 日本屈指の古典文學を新しい読み方で味わえる、まさに〈物語と日本人の心〉コレクションの第一冊目にふさわしい名作を、現代文庫版でぜひお楽しみください。 河合隼雄(かわい はやお) 1928年兵庫県生まれ.京都大學理學部卒業.1962年よりユング研究所に留學,ユング派分析家の資格取得.京都大學教授,國際日本文化研究センター所長,文化庁長官を歴任.2007年7月逝去.岩波書店より『河合隼雄著作集』(第一期,第二期)刊行. 河合俊雄(かわい としお) 1957年奈良県生まれ.京都大學教育學研究科博士課程中退.チューリッヒ大學(Ph.D.).ユング派分析家資格取得.現在,京都大學こころの未來研究センター教授.著書に『心理臨床の理論』『ユング魂の現実性』ほか.