《動詞派生と転成から見た古代日本語》是2019年和泉書院出版的圖書,作者是釘貫亨。
基本介紹
- 書名:動詞派生と転成から見た古代日本語
- 作者:釘貫亨
- 出版社:和泉書院
- 出版時間:2019年8月30日
- 頁數:260 頁
- ISBN:9784757609143
- 副標題:研究叢書513
- 價格:本體7,500円+稅
內容簡介,圖書目錄,作者簡介,
內容簡介
本書は、古代日本語を変革した最大の要因が動詞の増殖であると捉え、文法の歴史的変遷の論理を把握しようとする。古代語における動詞増殖には、動詞が動詞を生む派生(取る→とらふ、懸く→かかる)と語尾・接尾辭付接(極む、嬉しぶ、愛敬づく、野分だつ)等の造語法が注目される。動詞造語法がどのような展開を遂げたのかを経済性の観點からとらえる。また「立つ鳥、吹く風、咲きたる花、降れる雪」のような、動詞が形を変えずに形容詞の働きをする分詞的転成に注目した。日本語の分詞構文が「咲く花」のような無標識の絶対分詞を基本にして「咲きたる花(過去分詞)」「咲ける花(現在分詞)」へと展開する個性的な體系を形成した。また、リ、タリ、ナリが存在動詞アリの文法化を媒介にして形容詞の位置を文法的に標識する機能を獲得した。狀態動詞を産出した接尾辭動詞が語彙的に、アリ文法化を介した分詞的転成が文法的に形容詞を標識して古代語の形容詞語彙の不足を補った。
圖書目錄
序 章 派生と転成から見た古代日本語動詞の文法機能
一 本書の考え方について
二 新しい動詞を作る
三 文法的に形容詞を作る
四 本書の構成について
[第I部]
第一章 上代語尊敬語尾スの消長
一 記紀歌謡における述語尊敬
二 萬葉集における述語尊敬
三 宣命における述語尊敬
四 語幹増加型ス語尾尊敬表示の衰退とその原因
第二章 精神的心理的意味を表す動詞の増殖と活用助辭ムの成立
一 「複語尾」と古代語動詞増殖との関係
二 活用助辭ムの意味配置に関與する統語構造
三 意志と推量の新古の問題
四 活用助辭ムのク語法マクの展開
第三章 話者願望表示の文法的方法と語彙的方法
一 はじめに
二 願望表示の文法的方法
三 願望表示の語彙的方法
四 マクホシからマホシへの変遷の見通し
[第II部]
第四章 古代語形容詞の造語機能の特徴
一 形容詞造語の限界
二 本來的形容詞(ク型シク型)の形態的特徴について
三 形容詞生成の文法的方法
四 まとめ
第五章 活用助辭タリ、リ、ナリの成立と連體修飾
一 はじめに
二 テアリからのタリの分離
三 萬葉集における存続辭リ
四 萬葉集における連體形アリ
五 ナリ成立をめぐる諸問題
六 宣命のナリとニアリ
七 萬葉集のニアリとナリの出現傾向
八 萬葉集におけるナリとニアリの用字例
九 調査のまとめ
十 ナリ、リ、タリの連體修飾の機能
十一 宣命と記紀続紀歌謡のリ、タリと上接動詞
十二 形容詞を標識する連體修飾ル、タル、ナル
第六章 上代語動詞の形容詞転成の原初形態
―無標識絶対分詞をめぐって―
一 動詞の形容詞転成とは何か
二 古代日本語の分詞用法
三 形容詞転成の契機と論理
四 三代集における分詞用法の特徴
五 王朝散文における過去分詞用法の特徴
補論1 上代語ラ行音と動詞形態
一 はじめに
二 ラ行音の分布上の特徴
三 分布的特徴より見たラ行音の性格
四 ラ行音の存在意義に関して
五 動詞増殖とラ行音
補論2 和歌における総仮名表記の成立
一 何を問題にするか
二 和歌の総仮名表記は何処から來たか
三 『古事記』歌謡の成立
四 仮名主體表記は何故萬葉歌人に採用されたのか
五 大伴家持の選択
索引(人名・書名、用語)
あとがき
作者簡介
1954年和歌山県生まれ
東北大學大學院博士課程(國語學)単位取得退學、富山大學人文學部助教授、現在、名古屋大學大學院教授(日本語學)、博士(文學)名古屋大學
専攻:古代日本語音聲、文法、日本語學説史
著書
『古代日本語の形態変化』(和泉書院、1996年)
『近世仮名遣い論の研究』(名古屋大學出版會、2007年)
『「國語學」の形成と水脈』(ひつじ書房)